なぜひとり情シスになったの?
このような疑問にお答えします。
私は社内SEになりたくて転職活動の末、念願の社内SEへ転職しました。
転職先は社内SEがひとりだけ在籍する、いわゆる「ひとり情シス」というやつでした。
増員ということで私が入社し、二人で情シス全般の業務を実施していました。
しかし1年ほどすると、前任者は退職して私一人になってしまいました。
そしてこれが私の人生初の「ひとり情シス」となったわけです。
まさかこんなことになるとは・・・
情シスの増員で入社したはずなに・・・
では意図せず、ひとり情シスとなった理由を詳しく解説していきます。
SEから社内SEへ転職
もともとSEとして数年働いていましたが、社内SEという業種を知り、転職に踏み切りました。
入社した会社はいわゆる「ひとり情シス」でした。
しかし、私が入ることで「ふたり情シス」になりました。
「ひとり情シス」がいる会社は基本は経営陣達がITを軽視している場合が多々あります。
ですから、増員はなかなかのレアケースではないでしょうか。
私が中途で入社する際の面接で、なぜ情シスを増員するのか聞いてみました。
すると下記の3つの理由から増員を決めたそうです。
普通に考えると当たり前だって思いますが、やはり企業としては利益を生まないものはあまり増やしたくないんでしょうね。
実際に何か事象が起こってみないと経営陣たちは分からないんですよね。
ですが今回は何か事象が起こって情シスを増やす決断をした訳ではないようなんです。
何がそうさせたのか今となっては謎ですが・・・
でもそのおかげで私も入社できた訳ですが。
こうして「ふたり情シス」として業務がスタートしました。
ふたりになったことで生まれた仕事
やはり「ひとり情シス」は過酷だったらしく、ネットワーク・PCまわり・ヘルプデスクはもちろん、複合機や電話とした電気が通るものは全てひとりでやっていたみたいです。
ですから時間がないので、優先順位の低い依頼されたことはほったらかし。
古くなった機器のリプレイスを考えたりする余裕もない状態だったようです。
私が入ることで作業を分担したりすることで少しはマシになったようでした。
私の印象としては二人でも業務量的にちょっとキツイと感じていました。
数か月後、経営陣達が「情シスが増えたから他業務もできるだろう」と言い出しました。
内容としては営業系の書類チェックのようなものらしいです。
これって全然システムの仕事ではないんですが・・・
そんなの無理っしょ!
先輩も私もかなり抵抗したのですが、情シスを増やした意味がないと訳の分からないことを言う始末。
このことをきっかけに私は会社に対して不信感を抱くようになりました。
先輩情シスが辞めると言い出した
一年ほど経ったある日、先輩情シスが辞めると言い出しました。
これはびっくりしましたね。
理由としては仕事内容や量の多さに比べて給料が低い、また情シスの立場が弱く、営業系の意見のみ尊重される傾向にあるとのこと。
私が入社する前からずっと我慢していたそうです。
また、情シスが増えたら余計な仕事が増えた理由が意味不明・・・とのこと。
これは私も大いに賛成なのですが。
退職理由を聞くと・・・
止める理由がない・・・
退職が受理され、次にやることは普通は引継ぎや後任探しですよね。
しかしこの会社の社長と私の上司はこのように決めました。
後任は取らないよ
えっ?!
何それ?!
社長は信じられない言葉を発しました。
そして、それをよしとする上司・・・
私が全て引きついで仕事をしろってことでした。
もちろん訳の分からない書類チェックも含めて・・・
無理だ・・・
絶対無理・・・
無理だと主張しても聞く耳なし。
薄々は気づいていましたが、この会社は「ITを軽視するクソ会社」だと判明しました。
そして私の人生で初となる「ひとり情シス」が誕生する訳です。
「ひとり情シス」誕生
こうして「ひとり情シス」が誕生しました。
面接時の増員された理由はどこにいったのやら・・・
まず業務の負荷が半端ではなかったですね。
常にオーバーワークが常態化し、障害があったとしても常に忙しいので、手が回らないんですよね。
もちろんネットワークが止まったなんてことがあれば優先して対応するのですが、PCが故障したとしてもとりあえず代替機を渡すだけとか。
これだと私もそうですが、周りの社員も不満ですよね。
また、上司を含め、ITリテラシーが低すぎて相談できる相手がいないんです。
これが思った以上にきついんですよね。
先輩がいなくなった今、相談できる人がいないので、何かシステムトラブルがあった場合は全てひとりで対処するしかありません。
もし私ひとりで対処できないような事象が起こった場合どうすればいいだろう・・・
プレッシャーの日々が続きました。
身も心もボロボロです・・・
他には用事があって有給で休んでいても会社ケータイに電話がかかってくる始末。
休んでる意味ないじゃん!って思う訳です。
この状態で大きい案件(基幹システムのリプレイス等)が降ってきたらお手上げですね。
まとめ
経営陣がIT業務を軽視するとこういう状態になるということが身に染みて分かりました。
こういう企業は情報システムに携わる人材が離れていく典型的なパターンですね。
たとえ情シスの増員であっても、こういった企業があるので注意は必要ですね。
転職する際、今後の情シスの増減の確認はやっておきましょう。
みなさんは私のようにならないよう祈ってます。